花の里日記 99.9.11 日曜日 (した木)
今日は山の別荘地の手入れに来ている。
ここは標高800メートル位あり例年は夏でも涼しい。
山は微風が吹いている。
がしかし今年はいつまでも蒸している。
たまに涼風が木の葉をゆらして通り過ぎるけれど、下刈り作業をしているとすぐ汗をかく。
喉が渇くと近くの水場で冷たい湧き水を飲む。
この水は天然林の湧き水だ。
ナチュラルで飲みやすい。
作業は下生えのブッシュを刈り込む。
サルトリイバラ、ノバラ、あせび、みつばつつじ、そよご、いぬがや、さわふたぎ、くろもじ、しろもじ、えごのき、うつぎ、やぶうつぎ、犬山椒、男ようぞめ、紫式部、栗、しで、はぜの幼木等、あけびや藤や野葡萄などつる性植物などである。
時には山法師や水木、かえで、桜、キハダ(胃薬になり苦い)等もつい刈ってしまう。エンジンの草刈り機なので早い。
しかし下木と言っても細くても長い年月をかけて成長して来たのだろう。
刈り刃と当たって火花が飛ぶ事がある。
まるで金属に触れたようにだ。
切ってしまうのがかわいそうになる。
去年下刈りをした川沿いには野草のいろいろが咲いてきた。
光が射し込むようになったからであろう。
天然林の植物や昆虫や動物の多彩さには驚かされる。
時々ほーほーという鳴き声があたりの山でする。
猿が鳴いているのだ。
しかし人前に姿を見せない。
なかなか賢い。
例年花の里に1本大栗の木があり実を成らせるが、このころ木の上の枝が折れ食べられた殻が落ちている事がある。
今になつて猿の仕業だという事になった。
今日帰りに花の里へ寄って見ると、やはり同じ事が起きている。
さすがに野生の知恵であろう。
作物の実る時期を良く知っている。
今年はあけびが沢山なっている。
猿もごちそうにありつける事であろう。
きのこもいろいろ生えてきている。
ネズミタケや香茸に似たケロウジも沢山あった。
これから香茸やアブラシメジやスギヒラタケ、ヒラタケ、ナラタケも生える。
一度シメジの群生を見つけて見たいものである。
今年の秋はキノコ取りが楽しみである。
後日談:鳴いているのは青鳩だった。この鳩は人前に姿をみせない。
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