私の花図鑑   花の里日記
   2006.1.31   71

                 火曜日   冬の楽しみ

 冷たい冬の楽しみと言えば温泉にゆっくり浸かって雪見をしたり、美味しい料理を食べたり、また酒を飲んでほろよいになったり、はたまた暖炉にあたり談笑したりする事等と考えるのは、貴方も私も年を取った証拠かも知れない。
 ある人の進めでスキーを30年ぶり位に始めた。
道具も進歩してびっくりする位だ。
人が働いている時間に楽しく遊ぶのはなんだか気が引ける思いもするが、人知れず遊んでいる密かな快感もある。
遠くの雪山をはるか見晴らかして眺めたり、針葉樹の森の根元を蔽った白い根雪を見たり、落葉樹の森の枝全体が無彩色の灰色になっていたりするのを眺めやる。汚れのない白い雪の上をスキーのエッジの音も軽やかに滑り降りる爽やかな楽しみなどだ。
寒い気温でも滑っていると冷たい空気も暖かく感じる事もある。

 しかし楽しんでいる私には多くの刑罰が待ち受けている。
一つは股裂きの刑だ。
片足は右に、もう片足は左にとそれぞれスキー板の先が反対の方向を勝手に向く事がある。
これは悲惨だ。
助けてくれーと叫んでも誰も救援はこない。
そのうちに足はこわばり体全体が麓に緩やかに滑りだしたりする。
二つ目は麓側に体が倒れる事だ。
これは力づくで起き上がろうとしてもまったく無駄である。
重力の法則で無理な動きをするばかりで、いっこうに起き上がる事は出来ない。
だるまさんよろしくでゴロゴロとするばかりである。
また逆すべりの刑もある。
後に眼がないのでこれも悲惨だ。
いずればったり倒れる事とあいなる。
 たまに軽やかに滑り降りられるとこれは楽しい。
子供は重心が低いのか、またスキー板に比較して重さがないのか楽に滑っているのを見ていると羨ましい気もしてくる。
こんな私のこの冬のスキー奮戦記ではありました。
夢はナイタースキーをエンジョイする事かな。
 



日記前のページへ 日記次のページへ 日記の最初の目次ページへ   花図鑑ホーム