花の里日記 2009.8.6 114
木曜日 原爆の日
今年もまた熱い原爆の日が巡ってきた。
64回目の平和記念式典であった。
諸外国の人も沢山来てもらって、
平和への強いメッセージがここ広島から世界へ発せられた。
今でも国と国の利権争いや民族紛争が絶えまなく地球上で続いている。
この緑の平和な地球で人は相変わらず地獄を作りだしている。
平和の事に関連して見事に、この事を歌った歌のフレーズがある。
一番目はソング フォー サラエボ。
戦争は休み無く飛び回る悪の鳥。
すべての子供たちの夢を食べ尽くしてしまう。
戦争の悪の鳥が暗闇に舞っている。
二番目はフロム ア デイスタンス。
彼方から眺めてみれば、私たちすべてが満たされて誰も無駄に欲しがらない。
鉄砲もなく爆弾もない。
境界線もなく飢えた人もいない。
彼方から眺めてみれば、
互に憎しみあって戦争をしていても、貴方はまるで私の友達のように思える。
こんな争いをしている必要がどこにあるのか私には理解出来ない。
私は爆心地から少し離れた郊外に戦後生まれてその惨状は知るよしもない。
でも母からは原爆直後ここでも黒い雨が降ったと聞いている。
父親はその日市内で建物の解体作業に出かけた妹の長男(学生)を探しに、
数日間、市内の焼け野原を探し回ったと言っていた。
結局彼の死体は見つからず遺品の弁当箱を見つけただけだった。
父親の予測では川に入って死んだのだろうと言っていた。
郊外であるここにも体が焼け爛れた避難者が水を求めて沢山逃げてきて、
水を美味しそうに飲みすぐに死んだと言う事である。
沢山の死体は寺に集められて火葬された。
父親は元来強健だったが、その後も元気だったので原爆症にはかからず、
被爆者の申請はひどく嫌ってしなかった。
この原爆の日は例年暑い事が多い。
夾竹桃の赤い花が咲き、蝉がやかましく鳴く。
人々は早朝から夜遅くまでお祈りをして死者を慰霊しその1日が終わる。
これが広島の熱い夏の原風景だ。
今年の春は木々の目立ちが見事であった。
梅雨は遅く天気が良くて木の花は沢山咲き、おまけに葉は大きくて枝一杯つけた。
梅雨半ばから雨が多くて夏の始まりが遅くようやく8月4日に梅雨明け宣言。
嬉しい事に梅雨明けが遅いだけに今花の里は咲き遅れた梅雨の花と夏の花が盛りとなった。
山は天空を覆うばかりに木の葉が茂っている。
これも温暖化の影響だろうか?
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