花の里日記 2004.4.8 50
木曜日 山ノ神
あれは2月の事であった。
暖かい南風の吹く日であった。
たまたま海岸近くの、とある山を登っていた時である。
海から吹き上がる風が強い頂上の尾根沿いを、
横歩きしていたら突然強風が吹きつけて、
小さなつぶてが霰(あられ)のように飛んできて、
私の顔に強く当たった。
それはまるで山の神が
・・・私の領域を犯すな!・・・
という警告のようにも思われた。
こんな強い風が吹く日は、ここが彼らだけの世界なのかも知れない。
私はこんな自然の中で生きている。
降り注ぐ太陽は私の父、
青いこの地球はやさしい母だ、
宇宙は私の崇拝する神、
天より降り注ぐ雨は私の血、
そよぐ風は私の音楽、
緑の木の葉は私のベット、
きらめく夜空の星は先生、
ほのぼのとする月は愛する恋人、
暖かなこの黒い大地は私の未来、
いつかこの大地に眠ることだろう。
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