花の里日記 2003.8.18 42
月曜日 霧と靄(もや)
8月も下旬が近づいているのに、相変わらずの雨である。
空はよどんだ灰色の雲で覆われれている。日本も地球の高温化で亜熱帯化し雨期が定着したように思える。日本も瑞穂(みずほ)の実る国から水の国になりそうである。生命の源である水は貴重な宝と思えるので、本当は喜ばしい事かも知れない。汚れていないクリアな水は大好きだ。
普通には吉和で夏の夕立が降ると、晴れた空にモヤが地面から湧き上がり空中の湿度を増す。一度に気温が下がり涼しくなる。翌日には太陽の熱とその湿気でまた雲ができあがり、夕立がまた降って涼しくなるといった状況である。この繰り返しで森の樹木や高原野菜が伸び伸びと育つ。暑い夏でも花が良く咲く。
瀬戸内海の蒸し蒸しで暑く、いつまで待っても雨が降らないという気候とは違うのだ。雨を待っている時はむなしく雷だけが鳴り響いている。
吉和で春から秋まで快晴の朝、ときにより高天の空が冷やされると一面に霧が立つ事がある。白い霧が流れて異界に迷い込んだようでとても素敵だ。しかしそれも早朝のわずかな間で太陽が昇るとすぐに消え去ってしまう。その時は霧の芸術作品も見られる。
雨がふった後に沸き立つモヤと流れる霧は区別がつきがたい。
あいまいに判断している私である。霧とモヤはなぜかいつもあいまいに生きている私と似ているようである。
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