私の花図鑑     花の里日記  99.6.6(白い花)


  梅雨入りしたそうだが、昨日今日と晴れている。
仕事の都合で昨夜から今朝の9時までの予定で、急きょ花の里に来ている。少しの時間でも様子をみたい欲求にかられるのだ。
昨夜はむして寝付が悪かった。
ホトトギスの
てっぺんかけたかの声で目が覚める。
5時に起床。
近くの川から流れ出してくるような朝霧が立って涼しい。
新鮮なカモマイルの紅茶でパンをかじる。
吉和の水は軟水だそうだが、お茶を沸かしてもおいしい。
夏に1回購入者の小林さんが井戸の水温を計ったら13度だったそうだ。
吉和の地下に氷のかたまりがあるようだ。冷たい水だけでもおいしく感じる。

 コテージの外は鳥の声で満ちている。
ほおじろ、うぐいす、めじろ、山鳩、その他名前の分からない高山の鳥が木のてっぺんでさえずっている。
にわとりの声まで聞こえてくる。
バリ島のウブドでは同様の朝だった。
あそこは南洋うぐいすやら熱帯の鳥だった。
うしの声も聞えた。
穏やかな里のくらしを感じさせる。
朝の外気を十分吸って草取りを始める。今年はやけにスギナが伸びている。
クローバーもはびこって、白い花を撒き散らしたようにあたり一面に咲かせている。
刈り取るのが惜しい気がする。
そう言えば来る途中白い木の花が目立つ。
粟粒のかたまりのみずき、十字架の山ぼうし、藤のように垂れ下がったオオバアサガラ、あじさいを小型にした様なムシカリ、ライラックのようなウツギ、タイサンボクのような睡蓮型の大型の花ホウノキ等だ。
他の色は赤い山ウツギ、谷ウツギ位だ。
野ばらは都会近辺ではウドンコ病やホコリにまみれてさえない花を咲かせているが、高原ではすばらしい花を咲かせる。
芸北の八幡湿原で咲いていた野ばらはすばらしかった。
きたるべき夏の熱気を予感させる大地と青空の下で、待つ人しれずひっそりと清純な真白の花を咲かせている。
その高貴な香りは6月の微風にのってやってくる。
シューベルト歌曲の野ばらの花は赤い花だそうだが、日本の白い花のほうが似合っている。

 今朝コテージ前のパーゴラに絡ませているハニーサックルの花が咲き甘い妖艶な香りを漂わせている。
帰宅した今でも残り香が頭の中で匂って来る。
花の色は黄色とピンクがあるが黄色はぜんぜん匂わない。
どちらか1本植えるとなるとピンクを薦める。

 昨夜あなぐまを見つけようと夜11時頃花の里を回ってみたが、姿を見かけなかった。
朝回ってみるとあちこち掘り返してある。
夜行性の動物にはかなわない。
近くの斎藤のおばあちやんの話によると、最近にわとりを取りにイタチかきっねが深夜きて小屋の下を掘るそうだ。
里山では色々な動物が人間とかかわり生活している。

前のページ 次のページ 最初のページ 花のホーム