私の花図鑑     花の里日記  98.6.5 ( 蛙と蛇 ) 

 日曜日 天気快晴 暑い日です

 花の話ではないが、花の里にはとのさま蛙の大きいのやら小さいのやらが沢山住んでいる。
繁殖期がすぎると、たんぼから陸へあがってくる。
草の中に虫が多いのでか、それはわからない。
また青大将が蛙を追ってやってくる。
女性は長くて手足の無いものが大嫌いときている。
叫び声をあげる。
男でも鎌首を持ち上げて、尾を打ち鳴らしているのを見ると気味が悪い。
花の手入れをしていると、ときに“きゅうきゅう”とかん高い虫が鳴いているような声がする。
声の主はと探して訪ねると50メートル位も離れた所であった。
まさにかの蛇がとのさま蛙を飲み込もうとして、半分位口の中に入れている。
おかしなもので今まで目撃した限りでは、蛇は足から飲み込む事が定石である。蛙はまるで仲間の助けを呼んでいる様である。
蛇は飲み込む作業で忙しいのか、まるで人間様にはおかまい無しである。
こちらも無視されてバカにされて居る様では情けない。
手に持った道具でパシリとたたいた。
するとはずみで蛙は口から飛び出し前へすっ飛んで逃げ、蛇は蛙と反対に草むらの中へいちもくさん隠れてしまった。
一瞬の静寂からまた今までののどかな里の景色となり、鳥のさえずりや、小川のせせらぎ、風のゆらぎが戻ってきた思いだった。

 話は変わるが、山里にはびっくりする様な大きなみみずが住んでいる。
このあいだ畑を耕して発見したやつは体長約25センチくらいで直径1センチはあろうか、ピンクとブルーに光っている。
陸鰻の子供かと思われるさまである。
考えてみると穴熊が好物にしており又猪も食べているのであろう。
山の蛋白源としては最適だ。
自然は限りなく変化しながらまた絶妙なバランスの上になりたっている。

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