花の里日記 2016.1.23 №279 土曜日 (晴れ) 常緑樹林 この数日は寒いけど割に晴れたので山口県周防大島の別荘地を手入れに行っていた。 もういつも行っている西中国山地の吉和の山は寒波が来て積雪があり、入れもしないから暖かい内海の島に行くしかないのだ。 今日もなんとか晴れて薄雲は見えるけど風も吹かないのでこれ幸いと出かけた。 今日は土曜日で山陽道の高速も休日割引が効くので廿日市から岩国まで利用した。 通行料は580円であまり負担にならなくて幸い。 それでも現場までの所要時間は片道2時間はかかる。 こちらの広島西部や山口県には今年初めての強い寒波が来たので、川にいた鴨等の水鳥たちは寒さを避けて風の吹かない内海の湾に避難中である。 それと行く途中の山口県の田園は寒波到来で全体が枯草の赤茶色になっていて、以前の田の緑は失せている。 相変わらず大島大橋の観光センターの道の駅は車で賑わっていた。 いつものように弁当を買い大島大橋を渡って現地に向かっていると左の内海は遠く島が沢山浮かんでいて美しい。 昨日は見事に晴れていて水面は青く(空の色が映るのだろう)遠くの小さな島が水に浮いた状態で浮島現象が見られた。 空の空気が冷たくて海の水が暖かい冬にこの現象が見られる。 海には黒い海鵜やかもめ、海猫(都鳥)等の群れが沢山見られる。 島のドライブは海辺の景色が良くてのんびり走られるのだ。 島の別荘地の平地はもう綺麗に草刈りを済ませていて、焚火をして笹や枯草等を燃やしている。 枯れ枝も多くて火は良く燃えてくれて焼き芋もしてオヤツ代わりに食べている。 今日はこちらに着くと空は雲が大分増えて来ているが気温は8度位で作業には楽。 斜面に生えているメダケはほとんど切っているが、まだ80本程度残っている。 そこの常緑樹の茂った小さな丘の斜面に上って手入れをするのだが、勾配がきついのと蔓と硬いメダケと雑木が交じり整備は大変。 道具は大小の枝切り手バサミが2種類と手鋸を使い作業している。 通行していく地元の人が声をかけて呉れるのだが笹の作業には鎌がいいよと言って呉れる。 鎌は良く切れるけど竹の先が切ると尖るので私は嫌なのである。 地元の人は海の岩牡蠣を取りに行くとか。 砂が多い綺麗な浜なのでアサリはいなくて岩に付いた牡蠣を採取するのだろう。 今夜は美味しい牡蠣料理であろう。 常緑樹に巻き付いた蔓は直径が5㎝もある白い大きなもので種類はムベみたい。 実は食べられるのであろうが立木は弱っているので止むを得ずこのムベを切る。 ムベは常緑で葉は冬でも緑一杯である。 さすが暖かい亜熱帯気味の内海ではある。 ジャングルのターザンみたいに蔓を手に急斜面を登り森の整備をしていく。 地面は軟岩の真砂状で表面は風化していて歩くと滑りやすい。 ここには草は全然生えていない。 海岸地特有の乾燥と常緑樹に覆われて地面には太陽が届かないせいだろう。 草の代わりに小さな蔓が地面を覆っている場所がある。 茎は細いわりに強靭で足にからまる。 私はずっと落葉樹の手入れをしていたのだがこんな常緑樹の森も手入れは結構楽しい。 まあ冬なので害虫もいなくて過ごしやすいせいもあるかも。 新発見と言えばこの森の中に赤い木肌のザラザラな径7㎝程度の木が天空へ立ち上がっていた。 枝をつかむとトゲがあり痛い。 良く見るとそれは野薔薇であった。 バラ類の枝は普通径が2㎝程度でありびっくり。 所変われば品変わるである。 また作業中に枯れたメダケから反撃を受けて鼻の頭に先がパチンと当たり赤い傷が出来てしまった。 痛かったけど眼に来ないだけ幸いだった。 海からの波の音を聞いたり海猫のニャーオと言う鳴き声がしたりで青い海や島を見ながら手入れをするのは楽しい。 昔、子供の頃夏休みに母親に連れられてお婆さんのいる和歌山の海辺の家へ行き、海鳴りを聞いて過ごした時を思い出す。 ここの丘のテッペンに茶室でも建てて風流に海を眺めながらお茶でも飲むと最高だろうが・・・ 遠くからこの手入れした緑の丘を見るとさすがに綺麗になっており自画自賛。 3時半ばには空が曇り暗くなって寒い強風が吹いて来たのでこれは退散とばかり急いで撤退した。 この寒波が弱い事を祈るばかりである。 日記前のページへ 日記次のページへ 日記の最初の目次ページへ 花図鑑ホーム |
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