私の花図鑑          花の里日記  2010.10.2   142

         土曜日 (晴れのち雨)   秋到来

 すっかり花の里も秋らしくなってきた。
乾いて涼しい風が秋明菊の花を揺らせて静かに吹いている。
数年前に植えた山法師の葉はもう半分近く赤くなってきた。
鳴く鳥の声もなにか秋らしい。
花のまわりで沢山飛んでいた蝶たちもすっかりいなくなって、
赤トンボがわずかばかり太陽で温まったみかげ石の手すりの上に止まっているばかり。
今年はどんぐり等の木の実が目立って少ない。
去年実をならせ過ぎたのと今年のこの暑さだ。
無理もない。
動物も今年の夏は厳しかったのだろう。
動きが緩慢で道に、はねられた死体をよく見かける。
熊が里に出没するのも多いようだ。
今年の冬越しはすべての野生の生物に取っては厳しそうである。
花の里にえごの木があり初夏にわずかの花を咲かせたのだが、ほんの少し実をつけている。
それに山雀(やまがら)がやってきて実をついばんでいる。
すぐに無くなりそうで可哀想に思う。
今年の冬に何か食べる実を少しは用意してやらないといけないかなと考えてしまう。

 山はもう山桜の葉が色づいて潅木に赤い実が見える。
ここも秋らしい。
道沿いには白い田舎菊、青い秋丁字が群れて元気良く咲いて呉れていた。
山野草園では晒菜升麻や大葉升麻の白い花が夏に遅れて今揃って咲いている。
山の手入れに体を動かしても気分は爽快。
今年の夏は例年と違い、まるで暑すぎて全然山で作業は出来なかったのである。

 これからは焚き火も楽しくなる時期である。
でつい今日は暗くなるまで林の手入れをしてしまった。
もう空は雲で覆われて小雨が落ちてくる。
が濡れてもそんなに冷たくはない。
明日の日曜は予報通り雨になるかも知れない。


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