種 ま き の 方 法          


      種の確保について

 種を購入しないで自分で確保する場合、一度充分乾燥させたのち
 冷蔵庫の野菜室などにビニールの袋に入れて、こんどは乾燥しすぎないよう冷暗所で保存します。
 種類により取り蒔きしなくてはいけない花もあります。(プリムラなど)
 微細な種では好光性で覆土しなくても良い種類(プリムラなど)や、
 また光を嫌い逆に覆土しないと発芽しない種類もあります。
 大きい種は発芽が容易です。
 店で買う場合、種は日付けをみて新しい物を購入しましょう。
 日の当たる所に置いてあるものは避けます。
 沢山苗が必要ない場合は余った種を次回に残すか、
 発芽しなかった場合の為に後日蒔けるようにとっておきましょう。
 また日にちをずらして蒔くと長く花を楽しめます。
 蒔き方は点蒔き、ばら蒔き、すじ蒔きがあります。
 蒔く時季については種類により春か秋に蒔きます。
 春蒔きは、サンルームや日当たりの良い室内では早く蒔けて充実した苗が作れます。
 熱帯性の1年草はすこし暖かくなって蒔きます。(八重桜の咲くころ)
 ストックや葉牡丹など春早く咲かせる花は夏の終わりに蒔きます。
 (冬までに充実させないと咲きません)
 後でしまったと思わない為にも花を咲かせた後、種が出来ると翌年の為に取っておきましょう。
 種を分けてあげるのも良い事です。良い種は入手が大変です。
 しかし一代交配種は種が取れません。また種が出来ても生えず、蒔いても無駄です。
 
 
 

      用土について


 種蒔きをする用土は、排水の良い養分のない清潔な土を選びます。
 保水も必要なので腐葉土などをまぜてやります。(雑草の種が混入しないよう注意)
 (砂や真砂土、ピートモス、パーミキュライト、乾燥した腐葉土などで混合してもよい)
 上記の用土が確保出来ない場合は畑の土を一度充分乾燥殺菌させてから使用します。
 ふるいで降ろして、粗い用土は鉢下に入れ排水を計ります。
 微細な用土を上部にいれます。
 私はふるいにかけた腐葉土(乾燥させ殺菌します)と真砂土や砂を等分にして使用します。
 水をかけた時ゆっくりと水が抜ける状態が良い。抜けすぎると腐葉土を増して調節します。


      場所や容器と管理

 直播の場合を除き、種まき箱か浅くて広い鉢にします。
 管理しやすくて風や直射日光など当たらない場所へ置きます。
 種を蒔く前に表面を平らにならし、一度充分潅水しておきます。
 その後土から水が抜けたら、種を蒔きます。
 覆土の必要な品種は、上に微細な用土を種が隠れる程度にばら撒きます。
 種を蒔いたら上からジョロで潅水するか、大きな容器に置き鉢の下部から水をしみこませます。
 できれば乾燥しないよう半透明なビニールや半透明なガラスなどで上部をおおいます。
 透明なガラスの場合には新聞紙などを置いて半透明にし、風で飛ばないよう覆います。
 2〜3日はそのまま覆っておきます。
 温度管理は種類により違います。12度位から25度位の間です。
 表面が乾燥してきたら適度に潅水して発芽を待ちます。
 発芽してくるとビニールなどの覆いを取ります。
 また空気も入れ変わるようにします。立ち枯れしないよう注意!
 (採光や換気が悪いとカビで枯れる事がある。)
 発芽の具合を見ながら早めに光や風を当てていきます。(もやしにしないよう注意)
 水は表面が乾燥したら与えます。
 本葉が展開してきたら極く薄めの液肥を与えます。
 完全に自然状態にして苗が成長したら早めに仮植えします。
 しかし植替えの嫌いな種類は苗が充実するまですこし待ち、直接定植してやります。
 こういう移植の嫌いな種類は育苗用の黒ビニール容器に点蒔きした方が良いかも知れません。
 (豆類、ケシ類、ナスターチウム、ホリホックなど直根性の種類)
 仮植えは8センチ程度の育苗用の黒ビニール容器に植えるか
 育苗箱に適当に植え拡げます。用土は肥料分のある良い用土とします。
 充実した苗を作るよう注意を払います。苗が植えられる畠や花壇は過酷です。