花の里日記 2012.6.9 182 土曜日 (曇り時々小雨) 入梅 昨日は西から低気圧が来て雨。梅雨に入ったらしい。 長い事雨が降らなかったので植物や人にも水不足にならないで良かったと思う。 今朝は少し雨模様だったが、それも止んで青い空も少し見えてきた。 久し振りに花の里に向かうが道は緑濃い山が連なって次々に現れては風景は少しづつ変っていく。 川沿いにはマタタビの白い葉が緑の中に目立つ。 空気は湿気を帯びて柔らかく、呼吸すると木や野草の花の複雑な良い香りがしてきて気持ちが良い。 道の山里には蛍祭りの看板も見える。 花の里は宿根草が茂りに茂り園路にも生えて緑一杯。 今はアヤメや黄菖蒲、ジギタリス、アザミ、ハニーサックル、梅花空木、山法師、瓜の木が咲いている。 またピンク色の紫蘭や多色のルピナスの集団も咲いている。 一年草は寒さ負けしたのか、はたまた宿根草の底力に負けたのかめっきり減ってしまった。 少し花壇を整理しなおさないといけないと思っている。 今年の木の花は去年盛大に開花したせいか今年はめっきり少ない開花であった。 しかしスダジイや栗の花の開花は異常な位に見事に開花した。 こんな木の花の開花状況は、生まれて初めて遭遇した気がして世の変化と言うか輪廻の世界に感嘆している。 午後は山の野草園に向かった。 空は曇っていて涼しく動き易い。 元の野草園には立浪草の青い花と色変わりの白い花が繁殖して賑やかに咲いていた。 大きな5枚の小葉がある矢車草が多数生えているが、なかなか花を見せて呉れない。 また大葉ギボウシが盛大に育っていたのだが目ざとい猪に全部葉先を食べられて茎しか残っていない。 里山の農業と同じで増えた猪は退治しなくてはいけないと思う。 沢蓋木の白い花はちらほら咲いている。 またエゴの木は木によって見事に開花したものと全然花をつけていないものもありばらばらだ。 山の山法師はほとんど花を咲かせていない。 去年はあれほど見事に白い花を咲かせ実も豊作であったのに。 この変化こそが人の世の常なのだと思う。 この自然と同じで心はいつも変化して行く。 新しい野草園では紅花の山芍薬が見事に花をつけた。 上部の山で草刈りをしていたら野草の中にこの紅花山芍薬を見つけた。 ここの半日影の環境が合うのかなと思った。 そう言えば山芍薬は高い山の林間に咲いていた。 梅雨なのでそろそろなのか小紫陽花の集団が青い花を咲かせ始めてきた。 普通の山紫陽花も同じで花が色づきはじめている。 まだ蛍袋は茎が伸びた位で全然花を見せていないから源氏ボタルを見るのは少し先かなと思った。 山は木の花が無い替わりに葉の緑が一杯でその圧力に負けそうな私である。 ほうほうの体で道の草刈りをして、逃げ帰った梅雨の合い間の一日であった。 日記前のページへ 日記次のページへ 日記の最初の目次ページへ 花図鑑ホーム |