私の花図鑑          花の里日記  2011.11.8   174

         火曜日 (曇り)   無限鍋


 この土日を利用して紀州の叔母の墓参りに出かけて来た。
行き帰りずっと雨が降り続いてドライブはあまり楽ではなかった。
そんな中でついでに白浜温泉に宿泊した。
宿は秋の行楽シーズンなのか雨でも客は多くて賑やかであった。
ここの湯は硫黄分が含まれているのか少しぬるっとしている。
湯温は40度程度で少し加熱されていたが湯量は豊富である。
帰りに道成寺に参詣したが古い仏像が多数まつられていて見ごたえがあった。
ここは西暦の701年に建立された和歌山で一番古い寺である。
またお坊さんが古い絵巻物で安珍清姫の絵説き説法をしてくれていて良かった。
お寺なのに京都が近いせいか何か華やかさもある感じがする。
花の寺の長谷寺もそんな気がしていた。

 今日は気晴らしで久し振りに吉和の山の別荘地に出かけてきた。
行く道では山の紅葉も終わりそうで落ち葉が沢山散り積もっている。



気温はまだ高いが晩秋の感じがしており早速ムキタケの採取に森に入った。
駄目かなと思っていたら結構この雨のせいかミズナラの倒木に多数群れて生えており
少し成長しすぎて古いものもあった。
それでも袋一杯採取して帰って、鍋に入れて煮て食べた。
結構美味しくてしっかり食べさせて貰ったのだ。
知人に無限鍋にして食べたと言うとそれは何と聞かれてしまった。
鍋の中身は数日前にすき焼をした残りがあり数回野菜などを入れて食べていた。
今日も採取したムキタケを入れて食べていたのだ。
何回も煮て煮えつまり、鍋の中は黒い色になり味も複雑怪奇になっている。
そもそも無限鍋とは一度煮て食べた残りの汁にまた材料を入れて、また煮なおして
永遠に続く鍋物の事である。
私の無限鍋はせいぜい5〜6回までで、最後には煮えつまり終りとなってしまう。
これはものぐさな独身者がやむを得ずにしている料理である。
どうも鍋に命令されて色々と材料を投入して食べさせて貰っている感があり、していると
鍋か私かどちらが主人かわからないようになる。
別の知人にヌカ味噌漬けをしている人がいる。
それは食べると新鮮で美味しいらしい。
これもヌカ味噌菌が主人公で食べている知人は召使いの感がある。
それはいつまでも塩やヌカや野菜を要求してくる。
1日一回はかき混ぜなくてはならない。
到底ものぐさな私には真似の出来ない事ではある。
似た言葉に地獄鍋と言うのがありこれはドジョウを豆腐に中に逃げ込ませて煮るという鍋らしい。
またなんでも放り込んで煮てしまう鍋の事を言う事もあるらしい。
私のもなんでも放り込んで煮てしまうタイプなので似ている。

 私が利用する別の鍋にタジン鍋があり、電子レンジで簡単に料理が出来てしまう。
これもすぐに無限鍋に変ってしまうきらいがある。
まあ冬は暖かい鍋がいいのではあるが・・・・・
タジンと聞くとなにか最近カラオケで歌っている古い歌でカスバの女を連想する。
それは両方が同じ中近東の言葉であるせいかと思う。
当時としてはエキゾチックで世界的な歌でセーヌからモロッコまで出てくる。
カスバの女では終りに"外人部隊の白い服"と言うフレーズがあり、何か
若い私には心残りな歌であつた。
シンドバットの冒険と言う映画シリーズがあったが、あれもオリエンタル風で独創的で夢があり
心惹かれた物語だ。
今の映画の パイレーツ・オブ・カリビアン も焼き直しと思える程似た感じがある。
当時もう一つユニークな歌がありそれはヨイトマケの唄であった。
内容もいままでの古い日本の歌にはまるでないものである。
若い美輪明宏が歌っており当時はシャンソンも流行っていたので影響を受けたのかも知れない。
いずれにしても彼(彼女?)は音楽や演劇の開拓者ではあると思っている。

 今事務所の庭では白い野路菊と黄色の島寒菊が群れて左右に分かれ集団で咲いている。
良い香りがして小さな虫や蝶が沢山来ている。
野草でも乾燥に強くてこじんまりして初冬の庭の隅を綺麗に飾ってくれる可愛い花である。

                   庭の野路菊
     


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