十方山 (じゅっぽうざん)
遠望
広島県廿日市市 1318.9m
南頂上付近の尾根道
ようやくたどりついた頂上付近はピンクの笹百合やアザミが登山者を迎えてくれる。
平坦で歩きやすい尾根道だ。
登山道は4ヶ所もある。
一般的な立岩ダムから登山する事とする。
ダム横に駐車場があり新しいトイレも建設されて利用できるよう配慮されている。
登山口から少し登ると瀬戸滝と本道の別れ道に出る。ここの道を右にとり急坂を登り始める。栂(つが)やあらかし等生い茂る原生林の中だ。道はしっかり整備されておりわりと歩きやすい。きつい坂を登りつめると暗い谷を横切る事になり渓流を渡る。ここが唯一の水場だ。暗い谷には杉や栃の木の大木があり林床には銀竜草が白いきせる状の花を群れて咲かせている。また大瑠璃など高山の鳥のさえずりが遠く谷にこだまして聞こえてくる。
この谷を越えると少し樹種が変わって水楢や小楢、夏椿、りょうぶ、ぶなの木等の落葉原生林になり木のトンネルの間の尾根筋をずっと登っていく。やがて5合目の標識がかかった小ピークがありほっとするところである。このあたりから頂上が木の間隠れにチラチラと姿を表すようになる。
一休みしてまた小さなピークをいくつも越えていく。やがて野草が目立ちはじめ岩鏡の光った青い葉や白い花をたくさんぶらさげたあまどころが咲いている。また登山者を歓迎しているような笹百合があちこち咲き乱れており美しいので疲れを忘れさせてくれる。このあたりから光が増え始めて明るくなりナナカマドなどの高山の木も見える。遭難碑がある場所付近からは、道が平坦になり始め頂上の看板が遠く見え始める。笹原となり見通しが良くなり遠くの山々も姿を表してやっと頂上となる。
北東には内黒峠や那須地区にむかう登山道の小ピークが笹原ごしに見える
頂上までは約3時間くらいの登山である。
国土地理院の地図を見る
|