私の花図鑑     花の里日記   2001.3.8
            木曜日 ( 春の雪 )

 
  3月も中旬が近づいたと言うのに外は大雪だ。(私は都会の近郊に住んでいる)
2,3日前の暖かい日には、梅の花も咲き進み、白い花びらをちらちら小雪が降るように散らしていたのに。
そろそろサンルームで夏の花の種まきを始めようと思っていた矢先だった。
萌え始めた早春の緑も消えてあたり一面銀世界に戻ってしまった。
 しかし牡丹雪がたくさんふる日は楽しい。空一面無限の白い花の世界だ。
次から次へと舞い降りる牡丹の花は、色々と形を変えては地面に落ちる。
見ていて飽きる事がない。子供のころから美しいと思っていたが、頭の髪に霜を置く年になってもいまだに感動する。

 又晴れ渡った冬の朝、凍りついた原野の白さと黒い落葉樹の取り合わせも美しい。
一面に霧氷のついた枯草や木々も厳しい冬の芸術だ。変化を見せる自然はすばらしい。かえって寒い日は冒険に出かけよう。新しい発見が待っているかもしれない。

 私は春、桜が咲く頃に夜明けのまだ明けやらぬ、あけぼのの中、散歩するのが好きだ。
一人(二人でも良いがこれ以上はやめた方が良い)で起き出て、冷たい空気をおおいに呼吸して春の香を楽しみ、柔らかな草の緑を眺める。やはり小山や田園のある所がよろしい。
見通しの良い桜の咲いた山から起きやらぬ町を眺める。また今日も人の営みが始まる時の感動がある。

 私が小学校時代を過ごしたのは大阪の町だ。学校名は桜の宮小学校と言う。
近所には中の島公園や大阪城もあった。戦後なので大阪城の東側の兵器衝は鉄骨だけ残ったままで荒れ果てており、友達がそこで鉄砲の弾を拾って持っており自慢していた。また西側の川を隔てた場所には造幣局があり八重桜の名所であった。
花時には両親と兄と私4人家族で見物に出かけた。淀川の橋を渡り造幣局の南側から北に一方通行で抜けていく。あたり一面人の波であった。造幣局の通り抜けと言っていた。押されてゆっくり立ち止まれもしない。子供心にも黄色の桜や緑色の桜、千重の桜をみて感心したものだ。出口では橋に上がるため螺旋階段を上がっていく。こんな事だけはしっかり記憶している。
当時は花見と花火見物が娯楽の一番であったものだ。このようにして桜とは長くつきあっている。   関連で山桜のページ  春の雪

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