私の花図鑑          花の里日記  2011.8.15   168

         水曜日 (曇り)   盛夏


 暑い夏の午後。昼前に花の里に着いた。
曇り空だが気温は30度程度で蒸す。
窓の外では油蝉がジージーとものうげに鳴きたてている。
遠くの空には入道雲がぼんやりと立ち上がって見える。
今年の夏は普段と違い夕立が少ないせいか花に生気がない。
梅雨の降雨の多さで花たちは繁りすぎて徒長している。
それでなんとなく水不足気味なのである。
今年は早くに梅雨明けしたと思ったら、戻り梅雨があり長々と雨が降り続いた。
その後の急な暑さの到来である。
体が急激な季候の変化になかなかついていけない。
でも最近は朝晩が晴れて放射冷却のせいか初秋を思わせる快適な気温になった。
花の里では秋の七草のオミナエシが満開で美しい。
 
今日は終戦記念日と盆の終わりの日でもある。
盆が済めば暑さも段々と収まってきてくれそうで嬉しい。
今年も暑すぎて山の別荘地の整備にはまったく行けなかった。
山は自然が豊かなので気持ちがいいのだが、暑いと虫たちが多くて
かまれたりするので面倒なのでつい敬遠してしまう。

 今年の夏らしい行事と言えば伊吹山に行った事だろう。


広島から松江に抜けて日本海を北上して琵琶湖を経由して行った。
伊吹山は石灰岩の山で、頂上は台地になっていて草原状で
亜高山の植物が繁茂してお花畑だった。
昔から薬草も多く採れる山であった。
丁度8月になったばかりで有名な伊吹麝香草が満開に咲いていた。
花色は赤紫。他には下野草のピンクの花。クガイ草と瑠璃虎の尾の青い花。
メタカラコウの黄色の花が集団で咲き色とりどりで綺麗だった。
また伊吹の名前のある伊吹虎の尾も白い花を台地に散らばってぽつぽつと咲かせていた。
その日は晴れていたので西方には長々と横たわっている琵琶湖の水面が見え、
近くには麓の町々が散らばって見え東南には名古屋の都市も見えた。
都会のそばの山なので見物人も多い。
車で登れるせいもあるだろう。
手軽に花を楽しめる素晴らしい山ではある。
標高は1400m程度であるが日本海から寒風が直接に吹きつけて
気候の変化の激しい土地である。
冬にはスキー場も開かれる。
山の石灰岩を採掘している場所もあった。
これからセメントが作られるのであろう。

 途中日本海の海岸で泳いだが海の水が透明で綺麗だった。


海岸は自然一杯で汚染されていなく素晴らしい。
また途中兵庫の豊岡ではコウノトリを見た。
自然でなく囲まれたゲージの中に数羽がいたが元気そうであつた。
コウノトリは電柱の上に大きな巣を作ると記憶していたので
そんな自然の生きた姿を見てみたいものだと思った。
琵琶湖はなかなか風情があったが何分に水が汚れていた。
これを清浄な水にするには、住民の強い努力が必要だと思ったが
なんとかこれを実現して世界に誇れる山紫水明な琵琶湖を取り戻してほしい。
夢だけでなく一つ一つ前向きに取り組みたいものだ。
こうすれば経済だけでなくて本当の心の豊かさが私たちに実感出来ると思う。

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